目次
撮影に至る経緯
天文ガイド誌の付録ポスター(昨年のもの)に掲載されている、季節別DSOの撮影制覇を目指しています。
ちょっと腰が重かったですが、ようやく撮影を一つこなしました。
目標天体は、たて座の散開星団M11「わし星団」です。
今回の撮影リストには、同じくたて座の「わし星雲」というのがありますが、これとは別です。
今のところ、管理人の家のベランダから、普通の時間帯に撮影できる唯一のDSOです。
ファインダーもぎりぎり、普通の姿勢で覗くことができます。
それでも撮影スタートは23時に近い時間帯になりましたが。
M11「わし星団」、大きさが14′、星の数は100以上、愛称も気になり、かなり期待して撮影に臨みました。
↓わし星団(訂正:土星が正しいです。方向が似ているのでお許しを)を追尾・撮影する、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
撮影・撮像への経過と結果
恒星のピント合わせ
いつものように、バーティノフマスクとSharpCapのフォーカス支援機能を使ってピント合わせをしました。
SharpCapを使うようになって、時間はかかるようになりましたが、精度は上がっているはずです。
最近は、最後の仕上げにバーティノフマスクの光芒を眼視で確認することはしなくなりました。
↓ピントOKを示す、この棒グラフになるのには時間がかかります。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
設定誤差が1′角であれば、そこそこ精度の高い追尾が出来ることが分かったので、今回もそのように設定しようと思いましたが、手早く設定できる状況であれば、50″角の設定誤差を目指そうと思いました。
昨夜は設定がすいすいと進みましたので、設定誤差17″まで追い込みました。excellent!
自動追尾の状況
今回撮影した450フレームのうち、DeepSkyStackerでスタック対象となったのは251フレームでした。約4割のフレームが却下されたことになります。
今調べてみたら追尾誤差は許容範囲であり、フレームが多く却下された要因ではないようです。
まずは、自動追尾もうまくいったということです。
基準恒星と目標天体の導入
今回の目標天体、M11「わし星団」は、赤経18h51m、赤緯-06°16′。
肉眼で見える星で一番わし星団に近いのは、定番となりつつある、わし座のアルタイル(等級0.75、赤経19h50m、赤緯+08°52′)でした。基準恒星はアルタイルに決定です。
わし星団の導入もうまくいき、1回のトライで画角に導入できました。
撮影の結果、撮像の経過及び結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN370、8秒間のフレーム450枚を撮影・うち251枚をDeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル補正、FlatAideProによるフラット補正
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年6月27日月曜日
撮影の結果
撮影・コンポジットの結果は、以下のようになりました。
わしが羽を広げているような感じが出ていますね。
最近、特にこんなに恒星が密集している画像で、恒星が丸くありません、あるいはドーナツ型をしています。
ライブスタックから卒業してからの経験であり、SharpCapのライブスタックがいかに有能であったかがよくわかります。
引き続き、これらの現象をさけるリサーチを続けます。
撮像の経過及び結果
フラット補正
星団本体付近より外でカブリが見られますので、FlatAideProでフラット補正をしました。
その結果が良くないです。
色レベルで強調→完成
↑の画像は、星団部分のみがクリアになって、穴が開いているようなので、強引に色レベルを調整して、画像全体のレベルを揃えました。
これで完成とします。
まとめ
今回も、星の形問題が改めて突き付けられました。
・星が丸くない
・星がドーナツ状になる
これが改善されることでかなり画像の出来が良くなると思うのですが・・・
FlatAideProのスターシャープを試しに使ってみようか。
とにかく、色々とやってみたいと思います。
コメント
元の画像がどんな感じなのか分かりませんので何とも言いようがないのですが、明らかに星像がおかしいですよね。
自分なら以下の辺りを探ってみますが・・・。
・撮像時の問題であれば露出を見直す
・画像処理時の問題であればハイライト側の処理に問題がある
ここに上がっている画像で言うと星に芯が無いというかのっぺりしているというか・・・それと肥大してしまっているのも変ですね。
こんなに解像感の無い画像(失礼な言い方ですが(^^;))が元画像なのだとしたらレンズが曇っているとか設定以外に問題があるのかも知れないですね。
カメラde遊ingさん、ありがとうございます。
僕はまだまだ知識が足りず、ネット検索で突破口を開きました。そうしたら、DSSの設定の問題のようです。たて座M11で検証してみたら、ドーナツ化もペラペラの恒星の形状も改善しました。ホットピクセル・クールピクセルの検出・除去などの問題のようでした。まだ僕の知識では分かりかねていますが、とりあえず、対処方法は分かりました。
明日当たり、記事にしたいなあと思っています。
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