目次
概略
ライブスタックに頼っていたころにも撮影したことがあります。
この時の出来栄えを、手動スタック(ライブスタックではないということ)で越えようというものです。
馬頭星雲は、子供の頃から好きな星雲です。なので上手に撮りたいです。
はたして、その結果は?
撮影と撮像への経過及び結果
恒星のピント合わせ
最近気に入っている恒星、ふたご座のポルックスで、バーティノフマスクを使ってピント合わせです。
ピントは昨夜から変わっておらず、↓の光芒でピント固定しました。
極軸設定の状況と自動追尾の状況
相手は馬頭星雲、強敵ですので、念入りに極軸設定しました。その結果は、設定誤差10″です。上出来です。
自動追尾の状況は、若干ズレましたが、許容範囲です。
追尾時間は78分45秒です。この追尾時間で、このズレなら上出来です。
二時間の追尾もできたんじゃないでしょうか。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星は、アルニタクを捉えれば(↑の二枚の写真の明るい恒星)、馬頭星雲も同時に捉えられるのですが、望遠鏡のベランダにおける位置からして捉えられないので、仕方なくベテルギウス(赤経05h55m,赤緯+7°24′)を選択しました。
目標天体の馬頭星雲は、赤経05h40m、赤緯-2°30′にあり、さほど遠くではなく、2回のトライで画角導入に成功しました。
↓ベテルギウス
撮影の結果と、撮像の経過及び結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI294MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN500、15秒間のfitsフレーム315枚を撮影、うち284枚(計71分)を、DeepSkyStackerでコンポジット・フラット補正
画像編集:FlatAideProで若干強調、GIMPによる色レベル・トーンカーブ調整
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年12月22日
撮影の結果
今回、暗い難敵にもかかわらず、撮影フレーム数が315枚と振るわなかったのは、単純に寝るのが遅くなるからです。その結果が以下のようになります。GIMPでは暗い部分は見えません。
撮像の経過及び結果
FlatAideProの目的外使用による強調
後で出てくる完成版より、薄いけどノイズが少ないです。ここで完成にしてもよかったのです。
GIMPで色レベル調整
馬の首も、赤い星雲も強調されました。ちょっとざらつき感があるか?
なお、明るい恒星が、オリオン座の三ツ星の一つ、アルニタクです。
拡大写真はこちら↓
GIMPでトーンカーブ調整
ほんのりと、赤みを増してみました。これで完成版とします。
まとめ
露出時間が短くなってしまったので、炙り出しに無理が来てしまい、ざらざら感が強くなりました。
しかし次回は、きちんと時間をとって、2時間くらいの露出を確保して撮影したいと思います。
そのような中でも、やはりASI294MCの解像度のおかげで、拡大画像が何とか絵になりました。
コメント