再編集に至る経緯
星像が、紙きれのようだったり、ドーナツ状だったりすることに対する対処法が分かり、手動コンポジットの世界に入って(ライブスタックはやめたということ)本当によかったというところです。
もし対処法が分からなかったら、きっとライブスタックの世界に戻っていたでしょう。それでは面白くありません。
対処法というか、DeepSkyStacker(以下DSS)の設定の仕方が今回の原因だったわけですが、今まで、その設定でコンポジットしてきたDSOは、多かれ少なかれ、星がドーナツ状になっていたり、紙切れ状になっていたりしています。
これを正すために、これまでコンポジットしてきたものを、コンポジットし直して、より美しいDSOにしたいと思います。
これまでコンポジットしてきた順番に、一番目に、こぎつね座の惑星状星雲M27「亜鈴状星雲」の再編集を手掛けたいと思います。
元画像(DSSの設定を変える前)の状況
[元画像の撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN300、8秒間のフレーム450枚を撮影・DeepSkyStackerによるコンポジット(うち449枚コンポジット)・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル調整・ノイズ軽減・トーンカーブ調整・塗りつぶし
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年5月27日金曜日
まず、元画像の星雲本体拡大画像の拡大を見てみます。
面白いほど、ドーナツ状恒星と、紙切れ状恒星がちりばめられています。
他の惑星状星雲と勘違いするほどです。
これは放置するわけにはいきません。
↓元画像全体。亜鈴状星雲の本来の色も出ていません。
再編集の過程と結果
再コンポジットした画像(編集前)
星雲本体付近を拡大すると・・・目を皿のようにして確認しましたが、青ハロは別として、ドーナツ状恒星、紙切れ状恒星は存在していないようです。再編集は成功です。
↓再編集後画像全体
フラット補正
一見フラットに見えますが、念のためFlatAideProでフラット補正をしました。
右側・左側のカブリが解消し、フラットな画像になりました。
色レベル調整→完成
GIMPで色レベルを調整し、背景を黒くしつつ、華やかにしました。これで完成とします。
しかし、M27は、何度見ても飽きない、ユーモラスさを持っていますね。
まとめ
画像再編集第一弾が成功してよかったです。
ここでこけると、今までの努力は何だったのか(大した努力ではないですが)ということになりますから、今回画像の拡大版を見ている時には緊張していました。
結果、星像は正常ということで、次に進めます。
次は、ケフェス座の散開星団IC1396「Elephant’s Trunk Nebula」の予定です。
楽しみです。
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