概要
プチ遠征で結露にやられてしまった、2022年4月22日。
対物レンズもやられてしまい、細かい水滴の跡が残ってしまいました。
これによる見え味の変化が気になります。
できれば、レンズのクリーニングは行いたくないです。
そこで昨夜、過去に撮影した、りょうけん座球状星団M3を再度撮影して、見え味が変化していないか確認することにしました。
ただ、気流の状況や、気温などで、単純に比較はできませんが、大きく変わっていたら、やはりクリーニングを考えないといけません。
撮影・撮像の経過及び結果
極軸設定の状況と自動追尾の状況
極軸設定の状況
いつものとおり、SharpCapのPolarAlign機能で設定しました。
過去に撮影した時の総スタック時間は、なんと82分なので、それに追いつけるように慎重に設定しました。
その結果設定誤差17″まで極軸を追い込むことが出来ました。
自動追尾の状況
非常に精度が良く、87分4秒の追尾時間を難なくこなすことが出来ました。
最近では、かなり長い方です。追尾誤差が少ない撮影は、本当に気持ちが良いです。
基準恒星と目標天体の導入
比較的明るい空で、星は1等星クラスか、2等星が目を凝らすと何とか見える場合もあるというような空模様でした。
明るい星頼みということで、うしかい座アルクトゥルス(等級0.15、赤経14h15m、+19°09″)を選択しました。
目標天体のM3の位置は、赤経13h42m、赤緯+28°22′。
なかなか良い位置です。
導入は一回目のトライで成功しました。
過去のM3との比較結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit)のヒストグラムによる炙り出し、GIMPによる色レベル調整・色強調処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年4月25日月曜日
露出8秒間、総スタック時間87分4秒、GAIN300、リアルタイムダーク補正・フラット補正使用。
にて撮影です。
ぱっと見、まずまずな気がします。
そしていよいよ比較です。良画像ともに、編集無し(ヒストグラムによる炙り出しは実施)の素の画像です。
画像①4月22日撮影
画像⓶3月11日撮影
↓横に並べてみると・・・
ほとんど違いは見られませんが、若干画像①が暗い気がします。空が明るかった影響、炙り出しのレベルの違いもあるとは思いますが、なんだかもやもやする比較結果となってしまいました。
今後の身の振り方を考えなければ。
高いクリーニングキットを、恐らく数度しか使わないのに購入するか。
ネットの情報などで道具を集めてクリーニングするか。
放置するか。
ちょっと考えます。
最後に、画像編集後のM3を掲載します。
コメント
クリーニングについては人それぞれ考え方がありますから納得出来る方法でどうぞ。
自分はクリーニングがそれほどハードルが高いこととは考えない人なので気軽にやってます。
高価なフローライトレンズでもお構いなしにやってますね。
汚れを気にして使うより、汚れたらキレイにすれば良いと簡単に考えてます。
センサークリーニングに使うと無水アルコールを使ってますね。
傷になったことはありません。
薦めているわけではないですが、気になるならどこかへ依頼するとかで早く気にせず使えるようにするのが良いですよ。
ついでに言うと水滴による汚れはほとんど影響してないと思いますよ。
カメラde遊ingさん、コメントありがとうございます。
カメラde遊ingさんは自前でクリーニングされているんですね。すごいです。自分もそうしようかなあ。
フローライトをクリーニングする時は緊張しないですか?僕ならかなりビビりそうです。
確かに、悩むより実行で解決するべき問題ですよね。外注も含めて考えてみます。
水滴による汚れは影響しないんですね。自分も、30年以上使っているビクセンの80Mがかなりレンズが汚れているのに、観測でそれを感じないので、よっぽどの汚れまで大丈夫なのかな、とは思っていました。
いつもアドバイス感謝しています。これからもどうぞよろしくです。
誤>センサークリーニングに使うと無水アルコール
正>センサークリーニングに使うペーパーと無水アルコール
始めは恐る恐るでした。
ジャンクレンズ弄りをしていたので慣れましたね。
クリーニング剤を使うと、それを落とすのにかなりのペーパー(アルコール塗布)を使いますのでペーパーは大量に手に入る物が安心です。
ニコンのシルボン紙はその点優れています。
なんたって2,000枚入りですから。
こんなに使いきれるのか?と思いましたが、2015年に買ったシルボン紙が今現在6割ぐらい消費しましたよ。
普段の手入れはアルコールのみの方が手間が掛かりません。
なのでハードな汚れになる前に処置するのがいいなと考えています。
カメラde遊ingさん、コメントありがとうございます。
クリーニング材とペーパーは使おうと思っていました。ペーパーが大量にいるんですね。気を付けます。
あと、季節的には遅くなっていますが、結露対策のヒーターを買おうと思っています。
クリーニングより先にこちらかなと思い。
でも汚れがひどくなる前にクリーニングという考えもあるのですね。正直、今回放置も考えていました。
迷うな・・・