目次
きっかけ
木星や土星が、高度が低くなり、ちょっとでも帰宅が遅れると、地平線近くになっています。
これでは、シーイングが悪く、良い撮影ができません。
良い画像ができないということは、満足感が得られず、天体観測が少しつまらなくなります。
しかも、木星と土星は、いずれは暗くなる前に沈んでしまって、シーイングどころか、視界から姿を消します。
これからの季節、何を楽しめばよいのか考えました。
日ごろからあこがれていた、Deep-Sky Objectsの世界です。
D80、F910普通のアクロマートの屈折望遠鏡と、ZWO社のASI462MC(惑星用)という、星雲などに対しては貧弱すぎるアイテムしか手元にはありませんが、ちょっと、やってみようかなと。
リサーチ
カメラが惑星用であることを別にして、そもそもCMOSカメラで星雲撮影はできるのか。
答えは、イエスのようです。
表面輝度が高い、淡い部分がない天体が向いているのだそうです。
入門としてはオリオン大星雲だと思っていましたが、ちょっと外れるようですね・・・我が家のベランダから見えるDSOには何があるのだろう・・・
管理人が持っているような非冷却のカメラでは、淡い部分があり明暗の差が大きい 天体は、長時間露光が必要(淡い部分が写らない)で、管理人のようなユーザーには向いていないとのこと。
そして、たどり着いた方法は、短時間露光の写真をたくさん撮って、それを合成する方法です。
なんだ、そんな当たり前なことかと言われそうですが、結構調べたんですよ。
実行
ターゲット
コマをたくさん撮影して合成、コマをたくさん撮影して合成、念仏のように唱えて、天体撮影に臨みました。
見つけられる天体は、プレアデス星団しかありませんでしたので、淡い部分が美しい星団ですが星の集まったところくらいわかるだろうということで、プレアデス星団をターゲットにしました。
撮影ソフトウェア
ZWO社のサイトにあった、ASI Studioというソフトを使ってみました。
4つのソフトウェアからなっていますが、とにかく今はキャプチャをしないといけないので、それらしい名前のASICapを使いました。
コマ撮りの設定と撮影
たくさん撮影するのは、たくさんクリックするのかと思っていましたが、先輩方々が撮影されているコマ数からしてなんかスマートじゃないと思っていましたら、ソフトが自動でやってくれるんですね。
写真の露出時間と言えば、1/500秒とかがなじみがあるので、ミリセコンドで問われると、とまどいます。
FireCaptureのときは、画面の明るさを見ながら調整できたので、慣れてなくても大丈夫だったんでしね。
まずは、以下の設定で撮影を開始(したと思う)。あまり良く覚えていないのですが露出10秒間のコマをたくさん作るつもりでした。
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)撮影ソフトASICap
撮影場所:自宅ベランダ
大量のファイルが・・・
こんなに大量のフォルダと・・・
その中には、それぞれに大量のファイルがありました。
データ吐き出しのテキストファイルを除くと1フォルダにつき45個程度のPNGファイルが保存されていました。
その一つが、これ。
しょぼい、実にしょぼいです。
でも仕方がないのです。PC画面上でもこうだったので、それ以上のものが写る方がおかしいです。
コンポジット
ソフトウェア
合成すなわちコンポジット、自分もこの世界にはいっていくのかとワクワクしておりました。
しかし、コンポジットに使うソフトが分からない。
ネットを見ると、皆さん色々なソフトを使っているようですね。。
あ、ステライメージ、ステラショットは、お値段が4万円とかするので、まずは除外です。
えいやあで以下のソフトを選びました。
DeepSkyStacker (64 bit)
http://deepskystacker.free.fr/english/index.html
選んだ理由は、このソフトを使っている方のブログが分かりやすかった、それだけです。
コンポジット実行
DeepSkyStackerを初めて使います
ファイルメニューを開いて、コンポジットするファイルを複数選択しました。ビューで、ファイル一つ一つを見ながら選択することが可能です。
コンポジット中・・・
結果
以下のとおりとなりました。コマに写っていたノイズを増幅する結果になってしまいました。
プレアデス星団の影も形もありません。
少しも期待していなかったかと言えば嘘になります。ちょっとがっかりです。
まとめ
色々と課題がありますが、始まったばかりです。まだまだ経験と研究を重ねて、問題点をあぶりだしていきたいと思います。
パソコン画面で写る以上には映らないのでは?
ある程度元の写真が良くないと、コンポジットしても良い写真にはならないのではないでしょうか。
長時間露出して、淡い光をあぶりだしているのではないからです。
とすれば、今の管理人の機材とスキルでは、皆さんが撮影されているようなきれいな画像は無理かもという考えが頭をよぎります。
ソフトウェア
キャプチャーソフトは、ASICapで決まりでよいと思います。
コンポジットソフトも、まだコンポジットについてわからないことの方が多いので、しばらくDeepSkyStackerで行こうと思います。
ダーク補正、フラット補正
今回もノイズがたっぷり残りました。ノイズ除去のためのダーク補正を試してみたいです。
フラット補正は、まだまだこれからです。
コメント
設定を見ると、1枚あたり100msの露出時間で、10秒間撮る、間は2秒開けるという設定になっているので、これだとさすがに星雲は厳しいと思います。
1枚あたり10秒にしたいなら、10000ms指定しないとダメです。
あと撮影間隔は0で良いと思いますよ。
使ったことがないのではっきりとは言えませんが、ASIImgの方にDeepSkyImagingと書かれてるのでこちらを使った方が良いのでは・・。
さらにも、ひとつ右のASILiveの方は、多分撮影した画像を自動的にコンポジットまでしてくれて、目的に合致してるんじゃないかなぁ、、すみません、使ったことないので想像です。
すばるだと、ASI462のセンササイズだと全く収まり切れません。メローペだけとかならなんとかいけるかも、、
M42で試してみるのが一番かなあと思います。
慣れてくれば、結構このシステムでも写ると思います。カニ星雲とか、ハッブルの変光星雲とか。いろいろと撮れる天体はあると思いますよ。
UTOさん、アドバイスありがとうございます!
なるほど、もっと露出時間が必要ということですね。撮影間隔は僕も何か意味があるのかと思っていたのですが0でいいんですね。
DeepSkyImagingについては、おっしゃる通りで、すべてこのASIStudioのソフトで完結させたいのですが、コンポジットのソフトの使い方が分からなくて、ついつい他のソフトに逃げた次第です。なさけない。。。
おっしゃるとおりで、ASIStudioの方が、恐らく手間を省いてくれる設定になっているはずで、もっと研究してみますね。
スバルはやっぱり駄目ですよね。空を見まわして捉えられる天体がスバルだったので、実験的に使ってみました。実のところ、ASI462MCのセンサーでDSOを撮影できるのか心配してました。撮れる天体はあるんですね。安心しました。カニ星雲とかとかとても楽しみです。
もっとソフトウェア周りを研究してみます。
いつも、アドバイス、感謝です!