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【天体観測】おおぐま座の惑星状星雲M97「ふくろう星雲」を撮影してみた

星雲・星団・銀河に関する情報
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撮影に至る経緯

昨夜もステラリウムで撮影するDSOを物色していました。
北東から東方面が、ベランダ撮影を行いやすいので、そちらの方面を中心に物色しました。
おおぐま座に目を向けてみると、「ふくろう星雲」というかわいらしい名前の星雲があることに気づきました。
webサイトなどで、その愛らしい姿は見たことがあります。

ふくろうは福を呼ぶといいます。ふくろう星雲を撮影したら、福がやってくるかもしれません。

そこで、昨夜の目標天体は、おおぐま座の惑星状星雲M97「ふくろう星雲」に決めました。
とあるwebサイトでは、中型の口径の鏡筒であれば、ふくろうの姿に見えてくるとか、最低100mmの口径が必要だなどの情報がありましたが、口径102mの管理人の鏡筒の対物レンズではとても微妙ということですね。

でも、やってみるまでです。撮影基地の設営をしました。

なお、先般失敗に終わったキャッツアイ星雲ですが、色々調べたら102mmの口径では荷が重かったようです。残念です。

↓ふくろう星雲を追尾する、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED

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撮影の経過と結果

恒星のピント合わせ

昨夜は、久しぶりにぎょしゃ座のメンカリナン(等級1.9)を使ってピント合わせをしました。
最近、肉眼で見える星で、使ったことのない恒星が少なくなってきました。
上手くローテーションで使って、新鮮さを欠かさないようにしたいです。

↓メンカリナン。小さな星がちりばめられていて美しい。これでも相当ピントは合っているようです。念のためバーティノフマスクを装着してチェックしました。

↓微妙に横の光線が、下に寄っている気がします。このままでも良かったかもしれませんが、調整を試みました。

↓やはり、追い込んでよかったです。横の光線は中央に寄りました。

↓気持ち、ピントが鋭くなった気がします。

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

このところ、良好な追尾が出来てない気がします。設定誤差が小さくても、追尾誤差が大きいような・・・それでも、諦めずに「Excellent」な極軸設定を目指しました。
その結果19″の設定誤差まで追い込みました。

自動追尾の状況

今回は、約75分の追尾時間となりましたが、前回の「キャロラインのバラ星団」で出た追尾誤差程度の追尾誤差が出ました。30分から40分くらいの追尾時間なら問題なかったと思いますが、75分ではもたなかったという感じです。
許容は、できるか出来ないかギリギリなところ。許容できなければ、撮影した画像で追尾誤差の出た部分を切り取ってトリミングします。今回は切り取りました。

基準恒星と目標天体の導入

ベランダからは、周囲が明るいこともあり、北東あたりに星が見えません。
それでも最近何とか見つけたおおぐま座のドゥベー(等級2.0)、赤経11h05m・赤緯+61°37′)が頼りです。
目標天体のふくろう星雲(赤経11h16m、赤緯+54°53′)はその方角にあるので。
基準恒星ドゥベーと目標天体ふくろう星雲が近かったこともあり、二度のトライでふくろう星雲の導入に成功しました。

撮影結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、トーンカーブ調整
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ

露出8秒間、総スタック時間4504秒(75分4秒)、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。
にて撮影しました。
GAINは250にするか200にするか迷いました。明るすぎて模様が分からなくなったら困るので・・・しかし暗い天体ということで250にしました。
300では行き過ぎだろうと思いましたがどうなのだろう。

結果としては、強調に伴うノイズは残ってしまいましたが、ふくろうの愛らしい眼が確認できるふくろう星雲を撮影することに成功しました。
本当はもっと青く編集したかったのですが、ノイズも一緒に青くなってしまうので、これくらいのトーンカーブ調整で押さえておきました。

拡大しても解像度は上がりませんが、一応お約束ということで。左目の上の3つ星がチャームポイントですね。

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まとめ

ふくろう星雲の撮影は成功しました。
弱気にならずにチャレンジして正解でした。
とても愛らしい星雲でとても気に入りました。
またいつか、高度が早い時間に高くなって地上の明るさの影響が出ないようになったら、リピートしてみたいです。

自動追尾のズレは、赤経クランプの締め具合にも関係しているような気がしてきました。
次回はもっときっちりと締めるようにします。

昨夜は比較的暖かく、撮影は楽でした。これくらいの気温が続けば嬉しいです。

そして、福が来ますように!

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