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ライブスタックとノイズリダクションの関係
前にも同じような記事を書きました。
この時は、ノイズリダクションの数値を上げたら、フレームが連続して長い間無視されていたライブスタックが再開されました。
今回は、その逆です。
昨夜は、短時間の晴れ間を縫って、天体撮影が出来ました。
なかなか良い画像が出来たのですが、半分くらいのフレームが無視されたライブスタックとなりました。
ライブスタックが10枚ほど続いた後、ピタッとフレームが無視されるようになり、GAINでフレームの星の数を上げようとしたり、逆にGAINを落として、フレームの背景を下げてコントラストを上げようとしたり、いろいろやりましたが、効果がなく、途方に暮れていた時に、ノイズリダクションが最大値になっていたことに気が付きました。
これは、以前の散開星団の撮影の設定が残っていたものです。
試しにノイズリダクションを10から7に下げてみた所、ライブスタックが再開されました。
撮影したのはこれ↓。
しし座渦巻銀河M65、同棒渦巻銀河M66
しし座の三つ子銀河の二つを同時に両方捉えました。右がM65、左がM66です。また、3500万光年というほとんど無限の彼方を撮ることが出来ました。偶然の力も、かなり借りてますけどね。
残念ながら、撮影途中から曇りはじめ、露出8秒間、総スタック時間272秒間、GAIN400の撮影です。
撮影時間がもっと長ければ、もっと炙り出せたのに・・・
しかし、偉業を成し遂げた気がして、良い気分です。
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影及びスタッキングソフト:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集ソフト:GIMP(色レベル編集)
撮影場所:自宅ベランダ
なぜノイズリダクションの数値を上げたらライブスタックが再開されたのか
あくまでも推測ですが、管理人は、Sharpcap上で、ノイズを気にしたことがないのですが、ノイズリダクションには二つの副作用があって、
①星をノイズと認識して、ライブスタックの位置決めに使われる星を無視するようになる。
②ノイズを星と認識して、大量の星が位置決めの星となってしまう。
①が今回、⓶が前回(だと思う)です。
確かに、ノイズリダクションの数値を下げたら、星の数が3→8になったので、今回のライブスタックを再開させたのはノイズリダクションで間違いないと思います。
ノイズリダクションは、程よい数字でしないと、ライブスタックが進まなくなる。
今回の撮影の教訓でした。
短時間の撮影でも、けっこう撮れる
今回272秒間の撮影で終わらなければならなかったのですが、銀河でも短時間撮影で結構撮れるものですね。
もちろん、今回撮影した天体の視等級が、M65が9.3、M66が8.92と、比較的明るかったので炙り出しに持ち込めた感じです。
まとめ
今回の撮影で、Sharpcapとノイズリダクションの関係についてさらに理解が深まりました。
ノイズをあまり気にしたことがないのなら、ノイズリダクションは、位置決めの星を増やしたり減らしたりする機能と割り切っても良いかもしれません。
ライブスタックが止まったら、色々とあがいてみるものですね。
トライアンドエラーです。
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