どの方角から、何時頃昇ってくるの?
木星と土星が南から西寄りに低くなると、あれ、あんなところに赤い星があったけ?という感じで、今度は東の空から、赤々と輝く明るい星が昇ってきます。
まもなく地球に準大接近する火星です。接近しないと、天体望遠鏡でも楽しむのが難しい火星、いよいよ地球に接近しつつあります。楽しみです。
地平線から昇ってくるのは21時過ぎです。
1月にはさそり座のアンタレスと赤さで争って、その後みずがめ座に入り、今は、東南東の方角うお座付近にいます。
明るさと大きさは?
準大接近が近づいてきた火星は、急速に明るさと大きさが増大しています。8月上旬で、-1.4等、視直径16″.4です。
現時点では、明るさは十分ですが、まだまだ小口径望遠鏡では小さく見えます。でも今からしっかり観測しておいて、接近したときに観測する練習にするのも良いかもしれません。その方が接近したときの見え方も良いですし、楽しみも大きいですよ。
見どころは?
大きさはともかく、その赤々とした輝きが素晴らしいです。まずは赤い星火星を目に焼き付けましょう。
小口径天体望遠鏡ではまだ、模様などの観測は苦しいかもしれませんが、気流などの状況が良ければ、高倍率をかけて、極冠や薄暗い模様がいくつか見えるかもしれません。何はともあれ、今は、赤々とした色を楽しむべきです。
ただし150mmクラスの望遠鏡に恵まれているなら、楽しめる時期に入ってきました。
それから、あくまでも今は接近したときのための練習も兼ねているということで。
観測方法は?
双眼鏡では苦しいので、最低でも小口径の天体望遠鏡が欲しいところです。しかも高倍率をかけますので、自動追尾装置付きの赤道儀式のものが望ましいです。
望遠レンズ付カメラで、他の星たちの中でひときわ赤く輝く火星の姿を撮影したり、肉眼で眺めたりするのも楽しいでしょう。
火星と地球が準大接近するのはいつなの?
2020年10月6日23時18分に、火星と地球が準大接近します。接近したときには、火星は-2.4等、視直径22″.0まで明るく大きくなります。火星と地球は約2年2か月周期で接近します。接近の位置によっては、今回ほどの接近にならないことも多く、今年の10月は期待していいと思います。
小口径望遠鏡ユーザーとしては、このチャンスを狙わないと火星観測を楽しめないのが歯がゆいですが、それだけのことを待つ楽しみもあります。
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