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おおぐま座の悲劇(神話)

恒星に関する情報

おおぐま座は北極星を周回し、地に沈むことがありません。なぜでしょうか?観測者の緯度がそういう位置だから!それで正解です。しかし、色々文献を紐解いていきますと、悲しい秘密があったことを知りました。

星座の名前は、豪華絢爛な星座神話づくりが積極的に行われたギリシャ時代に遡ります。おおぐま座にも、ギリシャ神話の背景があったのです。

おおぐま座は、アルクトスと呼ばれていました。全知全能の神ゼウスは、アルカディアのニンフでアルテミスの随伴者カリストと交わり、これを知ったアルテミスは、カリストを放逐してしまいます。また、カリストがゼウスの子供を産んだことを知ったゼウスの妻ヘラは怒り、カリストを醜いくまに変えてしまいます。

カリストがゼウスとの間に儲けた子供は、アルカスといい、森の中で成長しましたが、ある日その森の中で、自分の母親(カリスト)を野生の猪だと勘違いして射殺してしまいます。

ゼウスは、カリストとアルカスを不憫に思い、2人を星座にして永遠の命を与えました。カリストをおおぐま座に、アルカスをうしかい座へと変え、おおぐま座を守るようにしました。

しかし、ゼウスがカリストと関係を持っていたことを知っていた、ゼウスの妻ヘラは、ゼウスの配慮に腹を立て、海の神オケアノスと、以前自分の乳母だったテテュスに、「そのおおぐまには絶対に海中に入ることを許さないでくれ」と頼みました、他の星座は沈むと必ず海中に没するのです。

おおぐま座はこぐま座とともに、永遠に北極星の周りを彷徨う運命となり、夜の空にいつでも見えていることとなりました。海に没して休むことが許されないのです。

ゼウスとヘラの騒動に巻き込まれた、カリストとアルカスは、永遠の生命は得たものの、なんだか、そんな役回りですよね。こういう神話を思い起こしながら星座を見るのも良いかも知れませんね。

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