撮影に至る経緯
一度目の撮影・合成は失敗に終わりました。しかしまだ諦めることはできません。実は、撮影を継続しています。
カメラde遊ingさん、まいくろさん他皆さんのアドバイスを受けて、なかなか難しいことが分かりました。
①カメラの角度
一晩で一気に撮影してしまわないと、撮影するごとに角度が変わり、パネル同士がちゃんと重ならない。
②望遠鏡の焦点距離
×0.5のレデューサーとはいっても、センサーからレデューサーまでの距離によって正確に0.5倍にはなっていない。それを踏まえてパネルの大きさ、数を決めるべき。
こういった反省点からすると、㋐パネルの数を増やして2×3枚とし、一日で一度に撮影する。
㋑そして、パネルの重なりを25%程度とする。㋒カメラの角度は、赤経微動ハンドルを回すと、画角の短編を恒星が平行移動するようにセット。
一枚のパネルに30分の露出はかけたいので、単純計算で180分かかり、パネルの中心に照準をあてるのに20分かかるとすると、何と300分もかかるではないですか!
プチ遠征では荷が重いし、何より管理人の体力が持つかどうか・・・
とりあえず、まずはパネルの設計から。telescopius.comで再設計すると下のような感じです。
そして各パネルの位置はこんな感じ。↓
格子状の撮影をするので、全部のパネルがすべてバラバラな数字ではなく、少しは楽が出来るけど、とにかく正確さが、いつもの撮影の導入より高いレベルで要求されるので時間がかかるのです。
まずはプチ遠征して、パネル1とパネル2の撮影をしてみました。その日は実験的にです。
撮影の経過及び結果
極軸の設定と自動追尾の状況
極軸設定は15″の誤差と理想的な数字になりました。自動追尾の状況も悪くなく、30分の自動追尾で十分なレベルでした。
各パネルへの照準合わせと撮影
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、GIMPにより色強調・colorenhance処理
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:郊外の河川敷公園
撮影日:2022年2月26土曜日
露出8秒間、総スタック時間1800秒間、GAIN250、リアルタイムダーク補正使用。
パネル1
赤経06h33m、赤緯+05°19′に対して、赤経06h33m、赤緯+05°17′まで追い込むことに成功しました。
パネル2
赤経0h630m、赤緯+05°19′に対して、赤経06h30m、赤緯+05°15′まで追い込むことが出来ました。
2枚だけ合成
ん?これって反対ですか?
180度回転させました。パネル1とパネル2は上手く合成できたようです。何と言っても、2枚のパネルが平行です。
まとめ
やはり一度に撮影すると、照準のズレが若干出るものの、きれいにそろった合成が出来ますね。
しかし、6枚のパネルを一気に撮影するのは少しきつい。
実は2月27日にパネル3↓を撮影していました。これはベランダ撮影。カメラの角度は合わせたつもりだけれど・・・合成してみたらえらいことになっていました。
↓下からめり込んでいるのがパネル3。これでも赤緯値数分のレベルまで追い込んで撮影した結果なのですが、いかんせん、カメラの角度を目分量でやっているせいでこのような結果になったと思います。
一度に撮影するか、カメラを一定の角度でセットする工夫(目分量ではなくて)が必要です。
また最初から撮影し直しだなあ。
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