目次
概略
このDSOには何回かチャレンジしています。
うまくいったり、失敗したり。
昨夜は長時間露光の必要なDSOを狙いました。
それが、ぎょしゃ座のC31「勾玉星雲」です。
赤い星雲、難敵です。
DSO用カメラをASI294MCにして以来初の、3時間のノータッチ追尾撮影に臨みました。
結果としては、追尾は上手くいったのですが、肝心の勾玉星雲の方が中途半端の写りになってしまいました。
まあ、一部でも写ればよいのですが、今回のは中途半端すぎです。
折角3時間頑張ったのに。
やはりナローバンドはフィルターが無いとだめかなあ。
撮影と撮像への経過と結果
恒星のピント合わせ
いつものようにカペラを使って、バーティノフマスクによりピント合わせをしました。
結果としてはピントは一昨夜からずれていませんでした。
極軸設定の状況と自動追尾の状況
極軸設定の状況は、3時間の追尾が待ち受けているので、なんとかギリギリまで追い込もうと思い、結果としては、19″の設定誤差まで追い込みました。本当は一けた台の設定誤差まで狙ったのですが、かえって設定がずれてしまい19″に終わったものです。
自動追尾の状況は、ノータッチの3時間の長時間追尾(管理人のシステムとしては)へのチャレンジです。少し誤差は出ましたが、満足のいく追尾精度でした。ある意味感動までしました。
基準恒星と目標天体の導入
長時間の撮影なので、赤緯微動ハンドルを外して臨んだのは良いのですが、やはり微調整にハンドルは必要で、画角の導入に苦心しました。何と言っても、鏡筒を手で持って微動させるわけですから。
幸いにも、画角に捉えることができましたが、今後の問題です。
もっと短いノブにしたらよいかな。
基準恒星はカペラ一択(等級0.05、赤経05h16m、赤緯+45°59′)です。
目標天体の勾玉星雲は、赤経05h17m、赤緯34°22′の位置にあります。
ほんの少しの移動で、2回のトライで、勾玉星雲を画角に捉えることに成功しました。
しかし、微動ハンドルなしの画角導入は奇跡に近かったです。
↓カペラです。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI294MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN250、30秒間のfitsフレーム360枚を撮影、うち324枚(計2時間42分)を、DeepSkyStackerでコンポジット・フラット補正
画像編集:ASIFitsViewで若干強調、GIMPによる色レベル・トーンカーブ調整
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年12月27日
撮影の結果
上部に雲のようなものが写っています。
また、ほこりが写りこんでしまったようです(泣)
この中に勾玉星雲が存在するのですが・・・
撮像の経過及び結果
GIMPによるレベル調整
何とか雲のようなものが浮き出し始めました。さて、どこまで炙り出せるか・・・
GIMPによるトーンカーブ調整
トーンカーブで赤色を強調しました。これは、勾玉の玉の部分です(おそらく)。これ以上の強調はノイズが出るだけでした。
勾玉のしっぽの部分は、どうしても炙り出せなかったです。
今回はこれで完成とします。
まとめ
毎回苦心する赤い星雲。ナローバンドフィルターも安くないし、オートガイドも必要になるし、赤い星雲は難しいです。
しかし、今回は炙り出せた方です。
成果として認めてあげようと思います。
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