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【天体観測】うみへび座惑星状星雲NGC3242「木星状星雲」を撮影してみた

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撮影に至る経緯

ぎょしゃ座の散開星団を追っかけている一環で、昨夜は、いっかくじゅう座の散開星団NGCC2232「Double Wdge Cluster」を狙っていました。
しかし、最近の例によって極軸設定で手間取り、高度の高くなった天体のために、望遠鏡が、色々なところに干渉し、やっとライブスタックの準備が整った時には、「Double Wdge Cluster」は屋根の向こうに・・・ちょっと出足も遅かったのですけどね。

で土曜日の夜の成果は、どうしても欲しく、ステラリウムで探していたところ、また惑星状星雲が目に入りました。うみへび座のNGC3242「木星状星雲」です。
ネット上の写真は、きれいな物ばかり。管理人のスキルで、奇麗に撮れるかどうかわかりませんが、チャレンジしてみることにしました。

木星状星雲の大きさは、25.2″。レデューサーで撮影したのでは小さすぎます。
かと言って、バローレンズによる撮影は、未だノギスの使用方法を模索中であり、レデューサーは外して主焦点による撮影を試みました。バローレンズは言うに及ばず、主焦点による撮影も管理人には大変なのです。

↓木星状星雲を追尾・撮影するビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED。

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撮影の経過と結果

極軸設定と自動追尾の状況

極軸設定の状況

Double Wdge Clusterを追っかけている時にすでに極軸設定は終えていましたが、設定後かなり時間が経っていたことから、極軸設定をし直しました。
やはり、30′程の誤差が発生していました。こうはならない時もあるんですけどね。どこに違いがあるのでしょうか。

まずは、設定誤差20″未満を目指し、設定しました。
一回目とは打って変わって、スムーズに設定できました。
なんと設定誤差は8″です。Excellentです。

自動追尾の状況

今回は、3728秒(62分8秒)の自動追尾を行いました。無視されたフレームは5枚ほどでしたから、これが、ほぼそのまま総スタック時間になります。
やはり主焦点による追尾は難しく、誤差がそれなりに大きく出ました。
しかし、切り取れば気づかなくなるくらいの誤差ですから、自動追尾は成功したとしましょう。

恒星のピント合わせ

基準恒星候補は、しし座のレグルスなので、レグルスを使ってピント合わせをすることにしました。
まずはレデューサーを使用して、導入し、その後レデューサーを外して、主焦点によるピント合わせに入りました。バーティノフマスク使用です。
ここまでは順調です。

最初は、↓みたいな感じでした。ピントの合わせ甲斐があります。

↓ここまでピント追い込みしました。これで大丈夫でしょう。

↓主焦点のレグルスです。収差がでていますね・・・

基準恒星と目標天体の導入

基準恒星は、予定どおり、一番近いところにある、肉眼で見える星、しし座のレグルス(等級1.35、赤経10h08m、赤緯+11°57′)としました。ピント合わせに使っているので、すでに画角に導入済みです。
昨夜は月も出ていたし、少々霞み気味で星はよく見えなかったのです。
目標天体の木星状星雲は、赤経10h24m、赤緯-18°38′の位置にあります。

そして、レグルスからジャンプして2回のトライで木星状星雲を捉えることが出来ました。

どちらにしても、主焦点による撮影は緊張します。

撮影の結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 3.2 (64 bit)によるノータッチライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit) のヒストグラムによる炙り出し、FlatAideProによるフラット補正・レベル補正・カブリ補正、GIMP2.10による色強調・colorenhance処理・合成
使用フィルター:UV/IRカットフィルター(×0.5レデューサー:極軸設定と、ピント合わせ用の恒星の導入にのみ使用)
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年3月12日土曜日

露出8秒間、総スタック時間62分8秒、GAIN350、リアルタイムダーク補正使用。にて撮影です。

GAINは上げすぎると、細部が見えなくなってしまいます。
かと言って、300ではライブスタックが進みませんでした。仕方なくの350です。


エメラルドグリーンがとても奇麗です。バロー系焦点も試してみたいですが、それはまた後日ということで(目途はたっていませんが)。
で、細部が見えているかというと、

↓拡大版です。うーん、細部はこんなものでしょうかね。口径102mmの限界まで写っていると嬉しいです。
今回、やはりGAINが高すぎたので、木星状星雲の部分だけ切り取って、トーンカーブで輝度を落としてこの結果になりました。

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まとめ

主焦点による撮影も、少し慣れてきたでしょうか。
若干の手間取りはありますが、画角への目標天体の導入など、自信がついてきた気がします。

GAINについては、330くらいで試してみても良かったなあと少し後悔しています。
木星状星雲も、いずれまたチャレンジしてみたいと思います。

ノギスによるピント合わせも考えないとね。

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