目次
天体観測していて得した気になるもの
天体観測して、得した気になるもの、二つ。
木星の大赤斑と、同じく木星上のガリレオ衛星の影です。
大赤斑は、シーイングが良ければ眼視で確認できることはあるけど稀です。
画像処理して初めて、おーって感動するものです。
管理人の愛機では、ですが。
ガリレオ衛星の影は、眼視では絶対に見つけられません。画像処理して、ラッキーって思うものです。
今日は、ガリレオ衛星の影が写っていた木星の画像を掲載します。
ガリレオ衛星が写った木星の画像
[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、(×2バロー)、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影場所:自宅ベランダ
撮影ソフトウェア FireCapture2.6 スタッキングソフトウェア AutoStakkert3.1.4
画像処理ソフトウェア RegiStax 6
2020年8月29日22:21撮影(バローレンズ未使用)
ROI が広く、見づらいですが、くっきり写っています。拡大してご覧ください。
このころは、ROIを設定するということを知らなかったのです。なお、この画像はトリミングしたものです。
2020年9月8日21:15撮影(バローレンズ未使用〕
前の画像とそっくりですが、別物です。これも拡大してご覧ください。しかし、暗い画像ですね。
まだ、明るさとか、探求していなかったのです。
2020年9月21日19:20撮影(バローレンズ未使用)
大赤斑とセットで見ることができた、大変、大変、貴重なものです。拡大すると、右隅にガリレオ衛星の影が確かに写っています。星の人になって良かった。
2020年10月11日19:45撮影(×2倍バロー使用)
バローレンズを購入してしばらくした画像です。ガリレオ衛星の影は左隅ギリギリに写っています。これくらいの視直径ならば、拡大せずに影が確認できます。
2020年10月21日19:52撮影(×2倍バロー使用)
これは拡大しなくてもくっきり見えますね。シーイングも良かったし、ピントもよく追い込めたと思います。こんなところに影ができるなんて神秘的です。
まとめ
こういう天体現象、なんだか神秘的で、感動的です。
7億Km以上遠くの影ですよ。行けば、そこに影があるんです。
これから木星は、かなり早い時間から低空に入りますから、そろそろ旬を過ぎつつあります。
なるべく早い時間に観測して、大赤斑とともに、ガリレオ衛星の影を捉えたいと思います。
これって、いつ出現するか予測できるのですかね?
大赤斑の出現は計算で予測できるみたいだけど・・・
コメント
私の場合、
ウィンドウズPC用に、ステラナビゲータ(有料)。
手元に1冊「天文年鑑」(2020年版は1200円+税)。
天文年鑑2020によると、10月21日の木星の衛星の食現象は、
19時24分Ⅰ番衛星が、Sh.I. (影潜入開始) ←少し加筆しています。
となっているので、上のNo.195143 の写真は、イオ の影だと分かります。
さらに1行下には、
20時23分Ⅰ番衛星が、Tr.E. (経過離出=経過終了) ←少し加筆しています。
とあるので、上のNo.195143 の写真には、イオ 本体も木星面上にあります。
(木星の中央をはさんで、影と線対称の位置(右側)あたりのモヤッとした部分)
手元のステラナビゲータ(バージョン9)で調べると、
イオ は同日の18時08分頃経過開始していることが分かります。
とってもナイスな写真だぁ!
まいくろさん、コメントありがとうございます。
驚きです。画像に写っていたのは、木星の衛星イオの食現象だったんですね。しかも影と一緒にイオまで撮影していたとは!
この偶然に感動しています。そしてナイスをいただきとても嬉しいです。
僕も天文年鑑を持っているのですが、ほこりをかぶった状態です。コメントをいただいて、久しぶりに開いたら、木星の衛星の食現象というページがあるんですね。天文年鑑もたまには開いてみなきゃと思いました。
まいくろさんは、電気だけでなく星についてもかなりの知識をお持ちですね。すごいです。僕なんて天文年鑑の見方も良く分かりません。