スポンサーリンク

【管理人の夏休み】屈折望遠鏡の歴史 その9 光学ガラスの研究始まる

天体観測情報
ディスプレイ広告02

19世紀のヨーロッパと光学ガラス製作の芽吹き

19世紀初頭のヨーロッパは、フランス大革命のショックで揺れ動き、ナポレオンの進行を恐れたイギリスは、オーストリア、ロシア、プロイセンと同盟を組み、対抗し、戦火を交えていました。

このような、ヨーロッパの全土が戦争に巻き込まれていたころに、ガラスの次の段階は、戦火から遠いスイスで起こりました。

目次に戻る▶▶

光学ガラス製作の難関

良いガラスを作るには、無色透明均質なガラスが必要です。無色透明とは、紫から赤までの全ての波長の光線を100%を透過するということです。
均質とは、ガラス内のどこでも屈折率が一定していることです。
このような性質を持つガラスを、光学ガラスと言い、厳密な意味では、現代においても、まだ理想に到達していません。

目次に戻る▶▶

ピエール・ギナンの耐火粘土コーティング鉄棒

初めて光学ガラスの製作に取り組んだのは、スイスのピエール・ギナンです。
均質なガラスを作るには、溶解中によくかき混ぜないといけませんが、鉄や銅の金属製のものを使うと、そのイオンが溶け込んで着色してしまいます。
そこでギナンは、耐火粘土で包んだ鉄棒でかき回すことで、この難題を乗り越えました。
大成功です。

目次に戻る▶▶

光学ガラス製作の契約が召喚した人物は・・・

ギナンは、この技術を秘密にしていましたが、彼が高品質なフリントガラスを作ることは、たちまち近隣に広がりました。

バイエルンの弁護士で、機械工場の重役でもあった、ウツシュナイダーは、ギナンを説得して、ベネディクトボイエルンで光学ガラスを製造させて、かなりの実績を得ました。
製造に関する契約の更改の時期が来ると、次の10年の契約には、ウツシュナイダーに助手を一人付けるとする条項が盛り込まれました。

彼こそが、後に本格的な屈折望遠鏡を完成することになる、ヨーセフ・フラホーフェルでした。

目次に戻る▶▶

コメント

タイトルとURLをコピーしました