概略
Samさんから、ゲインを下げると、ダイナミックレンジが増えるので、淡いところも出しやすくなるはず、この際露光時間を伸ばしてみてはどうかとのアドバイスを受けました。
これまでは星が流れるのが嫌で、露光時間は10秒ないし15秒としていました。
そこで、露光時間を伸ばすことができるのかどうか、実験をすることにしました。
秒数別に、恒星を撮影し、星が流れないことを確認しました。
その結果、かなりの長時間、星が流れないことを確認しました。
この結果を受けて、今後の露光時間は30秒間とします。
なお極軸設定の状況は、以下のとおりです。
露光秒数別(現在は10秒から15秒)星の流れ具合
露光20秒間
星は流れていません。拡大しても星像は○をたもっています。合格です。
露光25秒間
ゴーストが強くてすみません。この秒数でも星は流れていません。
露光30秒間
まだまだ星は流れません。拡大しても星は丸いままです。
露出60秒間
↓拡大画像
ここへきて、やっと星が流れ始めました。
計測開始から計測完了までの星の移動は以下のとおりです。20秒間5枚、25秒間5枚、30秒間5枚、60秒間5枚を連続してモータードライブを回していましたから、計675秒間の星のズレです。
子の露光時間でズレが発生するとなると、流石に10分の露光は難しいですね。
まとめ
すべての秒数で5枚の画像を撮影し確認しましたので、おそらく大丈夫だと思います。
次回の撮影は露光30秒間でいきたいと思います。
とても楽しみです。
コメント
きちんとした検証素晴らしいと思います。
1分露光の星像の流れは恐らくピリオディックモーションかと思います。Vixenなので、約8分の周期のsin波になります。
http://hoshizolove.blog.jp/archives/24676540.html
の動画を見ると、恒星が周期的にブレるのがよくわかると思います。sin波なので0度の時は大きく速くズレて、90度の時はあまりズレません。なのでsanpojinさんの場合も、1分露光のものを連続で何枚も撮ると、ズレる画像とズレない画像で分けることができると思います。なので捨てる画像を多少覚悟するなら、恐らくですが1分露光でも半分くらいは使えるのではないかと推測します。
まあ30秒露光は100%に近い率で使える画像になると思うので、当面は30秒露光でいくのでいいのかと思います。
ところで、DSSの代わりに無料ということでSirilを勧めましたが、もし有料のものでもいいなら圧倒的にPixInsightをお勧めします。英語でかなり癖のあるソフトですが、世界ではこのソフトが画像処理ソフトがほぼ標準で、圧倒的にシェアがあります。DSSで経験したようなフォーマットで処理ができたりできなかったりとかいうようなレベルの不具合はほぼ皆無です。今は丹羽さんが書いた解説書もあるので、以前よりかなり敷居が下がっているはずです。
https://www.amazon.co.jp/PixInsightの使い方-基本編-丹羽雅彦/dp/B0B8RP5V8B/
SirilもPixInsightと操作性は似ていて、Sirilは無料版のPixInsightなんかとも言われたりしています。Sirilも決して悪くはなく、現在も開発が進みどんどん成長している段階です。SirilでもDSSで経験したようなフォーマットで処理ができたりできなかったりとかいう不具合はほぼないはずです。それでもPixInsightが有料なのにはちゃんと理由があって、操作性、安定度、性能など、やはり大きな違いがあります。Sirilは解説記事がまだまだ少ないので、もしSirilでつまったら早めにPixInsightと解説本に移るのも手かもしれません。
Samさん、アドバイスありがとうございます。
やはり、露出は30秒ですね。後処理も楽になり、次の撮影を楽しみにしています。
実はSirilで苦戦しておりまして、なんか使いこなせる気がしません、早いところ、PixInsightに移行した方が良さそうです。解説本の存在など心強いです。
DSSはRAW16でfitsで出力すると、どうしても色が出ませんし、炙り出しの範囲も狭いです。できれば、使えるソフトに移行したいです。
ソフトのご紹介、ありがとうございます。本当に助かりました。きっと近々にPixInsightに移行すると思います。
今後ともよろしくお願いいたします