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【管理人の夏休み】 屈折望遠鏡の歴史 その8 ドロンド父子商会の屈折望遠鏡

天体観測情報
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ガラスの種類

18世紀半ば、ドロンドが色消しレンズの特許をとったころに、ソーダガラスと鉛ガラスがありました。
メガネやビン、コップなど、一般品に使われるのが前者、高屈折率の光学ガラスや放射線遮蔽ガラスなどカットガラスに用いられているのが後者です。

正確には、光学的に言うと、ソーダガラスはソーダライムガラスと呼ばれ、粗末なクラウンガラスで、鉛ガラスは粗末なフリントガラスです。(だそうな)

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ドロンド父子の色消しレンズづくり

眼鏡師のドロンド父子は、カットガラスを容易に、そして安価に調達できたので、これを研磨して凸レンズにしました。
当時色消しレンズは庶民の手には入らないほど高価でしたので、ドロンド父子のカットガラスから作成された色消しレンズはとても付加価値の高い製品でした。

良い対物レンズを作るには、良い設計、ガラス材料、研磨と、三つが揃っていなければなりません。
J.ドロンド(父の方)は外部発注したこともありましたが、自分でも設計が出来、1761年にイギリス王室御用達の眼鏡師に指定されました。
しかし残念なことに、その年に、J.ドロンドは亡くなってしまいました。

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J.ドロンド亡き後の色消しレンズ事情

J.ドロンドがいなくなってしまうと、色消しレンズの設計をできる人がいなくなってしまったので、製品の当たり外れが目立ってきました。
1761年の金星の太陽面通過の時も、P.ドロンドの製品が観測に使われましたが、良い結果は得られませんでした。

しかしP.ドロントの作成した三枚玉色消しレンズの望遠鏡は、グリニッジ天文台第5代長N.マスケリンが使い、良好な結果が得られました。
直径95mmで、ロンドンの国立海事博物館に収蔵されています。

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終わりに(感想)

優秀な色消しレンズの登場は、もっと時代が後になってからと思っていました。
確かに、そうでないと、現代に確認・予測できる天文事象は、こんなに多くはなかったでしょうね。

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コメント

  1. UTO より:

    レンズ磨きもいいですが、そろそろ、望遠鏡の方、お掃除した方が良さそうですね。
    ホコリがついたままだと、見え味も悪くなる(光が散乱するので)し、カビも生えやすくなりますから、一度調べて、レンズ拭きしてみてください。
    あ!いちおう、清掃方法はいろいろな方法がありますので、いろいろと調べてからやってくださいね。
    ホコリが多いとレンズクロスでメガネのようにいきなり拭くと擦り傷ができて、がっくりすることもあります。
    本当はここまでなる前に、ある程度で拭いた方がいいです。

    ただ、レンズメーカさんの知人曰く、素人が拭くと、結局は見えない擦り傷がついていくので、頻繁にやるのはおすすめではないとのことです。それこそ専門家なので、望遠鏡清掃ネタについてはいろいろと言いたいことがあるご様子でした・・。

    まあ、半年に1回くらいは清掃してあげるのがいいのかな、と思いますので、ご検討してみてください。

    • sanpojin より:

      UTOさん、アドバイスありがとうございます。

      いいのかないいのかなと思いながらここまでひっぱってしまいました。背中を押していただいて感謝します。カメラの本や、望遠鏡の本などを調べて、チャレンジしてみたいと思います。
      実は僕も、今回写真を撮影したら埃だらけ・・・言い訳ですが、今更気づいた次第です。そこにUTOさんのご指摘、本当に助かりました。
      良いビフォーアフターの記事を書きたいと思います。

      ありがとうございました。

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