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【管理人の夏休み】屈折望遠鏡の歴史について その4

天体観測情報
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ケプラー式望遠鏡

1611年、ヨハン・ケプラーは、接眼鏡として凸レンズを使った望遠鏡の設計を発表しました。
ケプラーの望遠鏡は、倒立像になること、倍率を上げてもガリレオ式に比べると視野が狭くならないところが特徴です。
また、焦点面に十字線やマイクロメーターを挿入できるのも強みです。
このおかげで、ケプラー式望遠鏡は測量器、軍事方面等として大きく貢献しました。非常に大きな意義でした。
彼は、一番不規則な運動することで昔から知られている火星を重点的に観測し、後の、ケプラーの3法則を考案しました。

ケプラーの3法則
①惑星は、太陽をひとつの焦点とする楕円軌道上を動く。② 惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である(面積速度一定)。 ③惑星の公転周期Pの2乗は、軌道の長半径aの3乗に比例する。

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ケプラー式望遠鏡を初めて作成・天体観測したのは・・・

ケプラー式の望遠鏡を作成し、初の天体観測をしたのは、意外にもケプラーではなく、インゴルシュタット大学のクリストファー・シャイナーで、1615年のことでした。太陽黒点の大きさと動きを観測したのは、シャイナーが最初でした。

A.M.Sレイタは、ケプラー式望遠鏡で、初の南が上の月面図を作成しました。彼は対物レンズ、接眼レンズという用語を最初に作った人です。

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地上望遠鏡と天体望遠鏡

ボヘミアのA.M.フォン・シルレとアウグスブルグの眼鏡屋さんのウィーゼルは、色々な構造の望遠鏡の作成を命ぜられました。
シルレは正立レンズを使った地上望遠鏡や、照準マークの入った望遠鏡を設計していました。
2枚の単レンズを組み合わせて望遠鏡の視野を広げることにも成功していました。

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ガリレオ望遠鏡とケプラーの望遠鏡、どちらが売れた

ガリレオ式望遠鏡
長さ90cmで58マルク
長さ4.2mで480マルク

ケプラー式望遠鏡
長さ4.2mで576マルクから1152マルク

こんなわけで、17世紀に一般的に使用されたのは、ガリレオ式の方でした。
ケプラー式は、高価で不便ということだったからでしょう。
一方学者たちは、視野の広いケプラー式を天体観測に使いました。

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ハイゲンス兄弟の望遠鏡

広い視野と高い倍率が必要とされるようになりましたが、それにはレンズの収差を抑える必要がありました。
ハイゲンス兄弟は、焦点距離の長い望遠鏡を作成し、収差を抑えようとしました。対物レンズと接眼レンズがむき出しになっている、いわゆる「空気望遠鏡」も出現しました。
兄は口径57mm、焦点距離3.3mの望遠鏡で、土星の第六衛星チタンを発見し、さらに焦点距離7mの望遠鏡を作成し、土星に付属した妙な形状をしたものが、土星の周りを囲う輪であることも発見しました。
弟は振り子型時計の特性を生かした望遠鏡を作成し、天体観測の精度を大きく上げました。

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感想

この時代は、ガリレオとケプラーが圧倒的なのかと思いきや、色々な人物が活躍した時期だったのですね。勉強になりました。
ハイゲンスの3.3mの望遠鏡は圧巻でしょうね。いつか海外旅行して、実物を見てみたいです。

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