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【天体観測】露光30秒でプレアデス星団を撮影してみた

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概略

これからの撮影は、露光30秒間でいこうと決めました。

これまで、露光は10秒間から15秒間でしたが、上の記事にもあるように、実験したら、30秒間でも星が流れることはありませんでした。

そこで昨夜、露光30秒間で、プレアデス星団を撮影することにしました。
目標は2時間のノータッチ撮影です。
何とも大胆な試み。

しかし結果は、実証試験と同様に、星はしっかり止まってくれました。
管理人のシステムは古いけど良い仕事のもののようです。

↓プレアデス星団を追尾撮影する、ビクセン社製スーパーポラリス赤道儀、同モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED、ZWO社ASI294MC

撮影と撮像の経過と結果

恒星のピント合わせ

昨夜はカペラを使い、バーティノフマスクを使ってピント合わせをしました。少しピントがずれていたので、調整が必要でした。これでピント固定です。

極軸設定の状況と自動追尾の状況

30秒間の露光と、2時間の撮影を目指しているとあって、慎重に極軸を追い込みました。その結果は、設定誤差20″となりました。これ以上追い込むと、かえってズレるかもしれないので、30秒露光は頭をよぎりますが、ここで極軸を固定しました。

自動追尾の状況は、みかけ大きめにずれているのですが、赤緯微動ハンドルが、赤経クラッチに干渉しそうだったので、荒療治で、追尾中に、赤緯微動ハンドルのネジを緩めて取り外してしまったのです。その時にズレてしまったものです。
そのほかの追尾は完璧でした。久しぶりの2時間の自動追尾です。露光の検証の時は、極軸がもっと追い込まれていたので、この環境で長時間追尾は大丈夫かなと思いましたが、完璧な自動追尾で満足しました。
露光30秒間、大成功です。

導入

プレアデス星団の良いところは、肉眼で見えるため、ファインダーによる画角への導入ができます。
ファインダーでしばし、プレアデス星団の全体像をながめて、画角に導入しました。

撮影の結果と、撮像の経過と結果

[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI294MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN250、30秒間のfitsフレーム240枚を撮影、うち216枚(計108分)を、DeepSkyStackerでコンポジット・フラット補正
画像編集:FlatAideProで若干強調、GIMPによる色レベル・トーンカーブ調整
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年12月26日

撮影の結果

なぜGIMPからの吐き出しは、こんなにショボいのでしょうか。ダイナミックレンジも極めて狭いです。
これから炙り出しをしてもよい結果は出ませんでした。

撮像の経過と結果

FlatAideProを目的外使用

FlatAideProで、画像を開いたら、おお、やっと分子雲にたどり着くことができました。しかし、青くないのはなぜだろう。

GIMPで色レベル調整

それでも、レベル調整したら、それらしいプレアデス星団なりました。しかしまだ色が足りないと思います。

GIMPでトーンカーブ調整

GIMPで青色のトーンカーブを強調しました。
少し派手にしすぎたか、でも、これで分子雲に見えますね。これで完成版とします。

番外:GIMPで露出・トーンカーブ調整

露出で全体的に明るくし、トーンカーブで色付けしました。意外にうまくいったので、掲載します。

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まとめ

露光30秒間の撮影は、成功裏に終わりました。これからは、画質も良くなるはずです。
追尾精度も良好です。

炙り出しも、これまでより強くできます。
これからの撮影が楽しみです。

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コメント

  1. Sam より:

    勾玉星雲はオリオン大星雲とかと比べると少し暗いので、画像処理がより大事になってきます。フィルターをQPBとかCBPにするとよりコントラストがでますが、それよりもまずは画像処理をなんとかしたほうがいいかと思います。

    今回の勾玉星雲はRAW16でしょうか?まだまだ階調が出ていないと思うので、もしRAW16でなかったらまずはRAW16で撮影して、それを処理する方法を模索するのがいいかと思います。SirilでもPixInsightでも、もしくはどうしても日本語が必須ならStella Imageでもいいのですが、いずれかでモノクロになってしまうという問題は解決するはずです。お勧めはPixInsightです。解説本がありますが、それでも癖のあるソフトです。一度自分で試してみてある程度流れを見渡して、それでもつまづくところもあると思うので、Zoomなどで繋いで一緒に処理をやってみるのもいいかと思います。

    画像処理とQBPなどのフィルターの効果がうまくいったら、まだまだ遥かに炙り出せると思います。

    • sanpojin より:

      Samさん、アドバイスとコメントありがとうございます。

      一応この間Samさんからご指摘のあった後はずっとRAW16でやっています。素人目にはダイナミックレンジは広くなって強調もしやすくなりました。
      SirilかPixInsightは使ってみたいです。Sirilは言語で躓いており、PixInsight予算で躓いています。
      zoomのお誘い、とても嬉しいです。Sirilで本当に煮詰まったら(煮詰まりつつありますが)zoomでヘルプをお願いしたいところです。

      助けていただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

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