目次
概要
天文ガイド付録ポスターに掲載されている秋のDSO8個の全撮影制覇を目指しています。
昨年はこんな感じでした。↓
昨夜は、プチ遠征して、秋のDSO5個目の撮影、ちょうこくしつ座NGC55「真珠の首飾り」を撮影してみました。
南の低空付近にある銀河で、撮影の難易度が高いです。
昨年もかなり苦戦しています。
何と言っても淡いです。
「真珠の首飾り」の愛称を持っていますが、なかなか美しい首飾りになりません。
しかも今回、途中で雲に見舞われ、残りの良質なフレームがかなり少なくなってしまいました。
その結果、ノイジーなかぶった画像になりました。
もっと晴れた日に再チャレンジしようと思います。
撮影と撮像への経過と結果
極軸設定の状況と自動追尾の状況
極軸設定は、今回の被写体が難しい天体だけに、気合を入れて設定しました。
その結果、設定誤差を20″まで追い込むことができました。excellent!
自動追尾の状況は、途中若干、手動で修正をしましたが、その後の追尾は良好で、93分20秒の追尾をやり遂げました。
手動で修正すると、追尾の品質が良くなるのはなぜだろうか。
とは言え、下の比較図にもありますように、そこそこ誤差が出ています。
これは管理人が手動調整した時に、調整の量を誤ったせいです。
幸い、見た目丸い銀河ではなく、横から見ている銀河ですので、高低の差はあまり気になりません。
恒星のピント合わせ
基準恒星となるであろうフォーマルハウトでピントを合わせました。久しぶりの南の空の星を見ることができて新鮮な気持ちです。
バーティノフマスクの光線をここまで追い込みました。これでピント固定です。
↓フォーマルハウトです。
基準恒星と目標天体の導入
プチ遠征とは言っても、南の低空はそこそこ光が残っており、恒星もかなり目を凝らさないと肉眼で確認できません。
そこで、唯一見えていた、みなみのうお座のフォーマルハウト(等級1.15、赤経22h57m、赤緯-29°37′)を今回も基準恒星としました。
理想はほうおう座のアンカーなんですけどね、昨夜は見えませんでした。
さて、目標天体のNGC55「真珠の首飾り」(赤経00h14m、赤緯-39°11′)の導入には4回のトライを要しました。相手が見えないので、導入に苦労します。
撮影の結果と、撮像の経過と結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート、×0.5レデューサー使用
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN300、10秒間のfitsフレーム560枚を撮影・うち422枚(計70分20秒)を、DeepSkyStackerでコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル調整、影ーハイライト調整
使用フィルター:UV/IRカットフィルター
撮影場所:郊外河川敷公園
撮影日:2022年10月29日
かぶったのは、管理人のスキルは置いておいて、もともと霞んでいたこと、南の低空が明るかったことだと思われます。
撮影・コンポジットの結果
今回は、編集が必要のようです。
撮像の経緯と結果
GIMPによる色レベル調整
なんとか背景のノイズは消えた感がありますが、まだ真珠の首飾りが埋もれたままです。
GIMPによる影ハイライト調整
これで何とかなった感じでしょうか。まだまだだなあ。
しかし、これ以上無理と判断して、これで完成とします。
まとめ
今回の真珠の首飾りは、雲の出ていない日にもう一度撮影してみたいと思います。
これで秋のDSO8個のうち5個の撮影が終わりました。
再度撮影とは言え、一応1個にカウントしておきます
奇麗な真珠の首飾りを見たいです。
しかし、今回天気予報どおりの時間に雲が出始めました。
昼間はあんなに天気が良かったので、天気予報が外れると踏んでプチ遠征をしたのですが、やはり天気予報の情報は尊重しなければいけないです。
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