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【天体観測】おとめ座レンズ状銀河M84の撮影にかろうじて成功

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経緯

一昨日の夜、星の数が足りずに、ライブスタックに失敗した、おとめ座レンズ状銀河M84の後日談です。

管理人としては、なんとしても失地を回復したい思いで、公園の木立をM84が越えてくるのを待って、満を持してライブスタックを開始しました。
一昨日の夜は、SharpCapがほとんど星を掴んでくれなかったのですが、幸いにも昨夜は、フレーム画像のコントラストが高く、星を5つ掴んでくれました。
星のコントラストが高いからでしょう、星5つでもスタックが続きました。撮影成功の予感です。
しかし、そう簡単には事が運びませんでした。

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一昨日、星の数がゼロのまま動かなかった理由

一昨日は、なんとかねばって、すこしでもM84をスタックさせようと粘りましたが、最後は星の数がゼロになり、ピクリとも変わらなくなりました。
この原因が分かった気がします。
原因は複合的だと思いますが、一番の原因は、デジタルGAINです。

昨夜も星の数がゼロのまま動かず、しかし、フレームにはかなりはっきりした恒星が写っています。
一個くらい星を掴んでも良いはずです。
一昨日から触っていないパラメーターは、デジタルGAINでした。
デジタルGAINをオフにしたら、星の数が5個まで増えました。
本来星を明るくするはずのデジタルGAINが星の数を抑えていた、理屈は分かりません。デジタルですから、星を明るくするにしても、ノイズも多かったのではないか、そんな推測も成り立ちます。
とにかく、星5つ、なんとか立ち向かえる環境が整いました。

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撮影結果

[撮影、画像処理をした機器、ソフトウェア]
ビクセンNEWポラリス-80M、D=80mmアクロマート、F=910mm、×0.5レデューサー、CMOSカメラASI462MC、モータードライブMD-5(ビクセン)
撮影及びスタック:SharpCap 3.2 (64 bit)で撮影・ライブスタック
画像編集:SharpCap 3.2 (64 bit)ヒストグラムで炙り出し。GIMPでトーンカーブ調整、ノイズ軽減
撮影場所:自宅ベランダ

何といっても星は5つのままですから、一進一退で進むのかと思いきや、7分くらいまでは直行でライブスタックが進みました。
フレームの画像もはっきりしていて、こういうフレーム画像なら星5つでもライブスタックが進むのかと改めて感心しました。最終的にできた画像はこれ↓
右上がM84、左下がM86です。

なんともにぎやかな画像になりました。M84のほか、M86、NGC4402(これは確かに星雲に見える)、NGC4387、IC3303など。
しかし、この画像、露出8秒間、総スタック時間472秒にとどまっているのです。GAINは350~450。
無視されるフレームが増えたと思ったら、フレーム画像のコントラストが下がり、星の数も1個~3個にとどまるようになりました。
で、それ以降、一度もスタックされなくなり、天気も曇りがちになり、撮影は不可能になりました。
何とか星の数を増やす努力を続けた結果、全体の撮影は30分以上しましたが、スタック時間は7分とちょっと。
そのせいか、ノイジーな出来になってしまいましたが、再トライは果たしたと判断します。

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突然フレーム画像がぼーっとしてしまった理由

突然ライブスタックが進まなくなることは良くあります。夜空を見上げても曇っているわけではない。
しかし、夜ですので、目に見えない霞がかかった可能性が高いと思います。
春ですしね。
そうやって納得しないことには、気が収まりません。謎の体調不良を天候のせいにするのと同じです。突然の状況変化は、空の様子が変わったから、そう考えることにします。

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まとめ

今回の撮影でも、いろいろと学びました。
なかでも、少し謎めいているのは、SharpCapのデジタルGAINが星の数を少なくするあるいは固定してしまう現象です。デジタルGAINは、基本オフでよいのではないかと思います。今まで、デジタルGAINに助けられたことないですし。

あとは、はっきりとしたコントラストの高い星が5つあれば、ライブスタックに十分であるということです。設定では最低でも10個は星がいるのですが、明るくはっきりした良い星であれば、数は少なくてもライブスタックできるということですね。
問題は、コントラストの高い星です。特に管理人のカメラは画角が狭く、目標天体の周囲のコントラストの高い星を掴むのが苦手です。
なんだか、またセンサーサイズの広いCMOSカメラが欲しくなってきました。

値段が半分なら即買っているかもしれないなあ。

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