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【天体観測】赤道儀の極軸設定のための小ワザ

天体観測情報

赤道儀の極軸設定は、とても重要です。
天体撮影をするのであれば、かなり重要です。
眼視観測をするだけであれば、割と簡単です。
極軸望遠鏡がなくて、北極星が見えなくて、オートで極軸設定をやってくれる望遠鏡じゃない前提で考えてみましょう。(管理人の前提)
管理人がやっている極軸設定は以下のとおりです。

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①最も簡単な極軸設定

一番簡単なのは、極軸を大体北に向けることです。
スマートフォンのアプリに方位磁石が付いているので、それを目安にするのが簡単です。
高度は、極軸と鏡筒をだいたい平行にして、スマートフォンに定規のアプリを入れて、スマートフォンを鏡筒の上に置いて、アプリの数値が観測地の緯度になるように、設定します。
これで終わりです。

眼視で天体観測を楽しむのであれば、これで十分。

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⓶1回極軸設定を正確にやっておけば簡単な方法

三脚式の望遠鏡であれば、1回ドリフト法(後述)で極軸を正確に設定しておけば、設定が終了した時の望遠鏡の三脚の足の位置にマジックなどで印をつけます。

次の観測からは、その印に従って三脚を設置すれば極軸設定完了です。
眼視はもちろん、撮影もまずまずいけます。

まずまずというのは、正確に印のとおりに設置することが困難なので、撮影の際に、追尾誤差が出る可能性があります。
撮影する際には、さらに、ドリフト法を追加しておいた方が良いです。

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③ドリフト法による極軸設定(北半球で天体観測する場合)

東西調整

まず、三脚に付属している水準器で赤道儀を平行にします。

そして①を行います。

南天の赤道付近で、子午線付近の星を望遠鏡の視野に導入します。この季節、オリオン座の三ツ星(夜遅くじゃない時間帯で)が良いです。

自動追尾装置のスイッチを入れて、導入した星が南北どちらにずれるか待ちます。

星が北にずれた場合
極軸は西にずれているので、極軸の向きを東の方向に調整します。

星が南にずれた場合
極軸は東にずれているので、極軸の向きを西の方向に調整します。

これを、星が南北にぶれなくなるまで続けます。結構地道な作業です。

管理人は、これをやる時は、天体撮影するのと同様の態勢を整えて、パソコン上の撮影ソフトのフレーム毎に星がどうずれるか見ながら調整を行います。10秒単位とかで調整する方向が分かります。
この方法だと、どのくらいの誤差が残っているのか何となく感覚で分かるので、調整のねじをどれくらい回せばよいかわかりやすいです。あくまでも感覚ですが。

高度調整

東の空から昇る星を、視野に導入します。

自動追尾装置のスイッチを入れ、導入した星が南北どちらにずれるか待ちます。

星が北にずれた場合
極軸は上にずれているので、極軸の向きを下向きに調整します。

星が南にずれた場合
極軸は下にずれているので、極軸の向きを上向きに調整します。

これを、星が南北にぶれなくなるまで続けます。これもまた結構地道な作業です。

これを終えて、極軸が東西、上下に動かないように固定して、ベランダなどの床に、設定終了後の三脚が置かれている位置に印を、油性マジックなどでつけると良いです。

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スマートフォンアプリ Polar Scope Align Pro

iOS用には、このようなアプリがあります。十字マークが、中央にあれば極軸があっているというもの。中央にあるように、極軸を東西、高度に調整します。

どの程度正確なのか、測りかねています。アイフォンを極軸に平行に、高さも平行に設置することが必要なので、そうした工事のできない管理人の手には負えません。
極軸のお尻のところになるべく極軸と平行になるように、アイフォンを押し付けて、大体のズレを把握するには役に立ちます。今のところは補助的に使っています。

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まとめ

極軸合わせって、大変ですね。最近の望遠鏡は自動でやってくれるものもあるようなので、うらやましいなあと思います。

管理人の場合、撮影中に追尾誤差が出ないことがなくて、東西・高度の設定が完璧でないのに加え、モータードライブの精度が最近落ちてきていることが影響しているようです。
モータードライブは、35年前の、ビクセンMD-5というもので、まだ現役なのが不思議なくらい頑張っています。

撮影のたびにドリフト法で調整しないといけないので、撮影を始めるのに時間がかかります。
それでも、星見は楽しいです。

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