目次
撮影に至る経緯
タイトルにもありますとおり、現在、手動コンポジット(ライブスタックではないという意味)の訓練中です。
1回目は、球状星団で。
2回目は、惑星状星雲のリング状星雲で。
肉眼で探せる天体から始めて、昨夜は、肉眼で探せるけれど淡いところのあるDSO、おとめ座の銀河M104「ソンブレロ銀河」に決めました。
銀河の淡いところが出せるのか、腕試しをしました。
また、手動コンポジットにフラットフレームを使う初めての練習でもありました。
ちょうど、春のDSO(天文ガイド付録ポスター記載の春のDSO)の中にソンブレロ銀河があり、撮り直しをしようと思っていたところだったので、良いタイミングでした。
↓ダークフレーム撮影中の、ビクセン社スーパーポラリス赤道儀、ビクセン社モータードライブMD-6、SVBONY社鏡筒SV503 102ED
撮影・撮像の経過及び結果
恒星のピント合わせ
明るくて狙いやすい角度にある、いつものアルクトゥルスを使いました。バーティノフマスクでチェックして、これまでならこれでゴーサインを出しました、今はSharpCapのフォーカスアシスタント機能を使って最終チェックをします。↓手動で追い込んだところまで。
↑から、SharpCapで最終調整を開始し、↓この状況になった時点でピントを固定しました。途中大きな赤いグラフになっていますが、謎です。
自動追尾が大きくずれた時に出るような気もしています。
上記のグラフで↓のような追い込み具合になります。
極軸設定と自動追尾の状況
極軸設定の状況
昨夜はやっとSharpCapで極軸設定ができました。DSOの撮影へのゴーサインです。
気合を入れて、設定誤差一桁″を目指しました。その結果、5″の設定誤差まで追い込むことが出来ました。でも、まぐれです。
自動追尾の状況
480枚のライトフレームを撮影しましたので、64分の追尾時間を行いましたが、追尾誤差もほとんどなくこなすことが出来ました。
やっぱり、自動追尾がしっかりしていると嬉しいです。スカッとします。
基準恒星と目標天体の導入
基準恒星は、目標天体はおとめ座に属しているし、距離や明るさから言って、おとめ座のスピカ(等級0.95、赤緯13h25m、赤緯-11°09′)しかありません。
目標天体のソンブレロ銀河は、赤経12h40m、赤緯-11°37′にあるります。ひとっとびなのは良かったのですが、またもやastrometry.netがダウンしており、一発で画角に収まらなかったので、周辺をちまちまと探してやっと見つけて導入したものです。見つかって運が良かったです。
↓スピカです。
撮影及び撮像の経過及び結果
[撮影に使用した機器、ソフトウェア]
赤道儀:ビクセン社スーパーポラリス赤道儀
鏡筒:SVBONY社SV503 102ED D=102mm・f=714mm・F値7、EDアポクロマート
カメラ:ZWO社CMOSカメラASI462MC
自動追尾:ビクセン社MD-6
撮影・スタック:SharpCap 4.0 (64 bit)による撮影、GAIN300、8秒間のフレーム480枚を撮影・DeepSkyStackerによるコンポジット・ダーク補正・フラット補正
画像編集:GIMPによる色レベル調整・影-ハイライト調整・トーンカーブ調整
使用フィルター:×0.5レデューサー、UV/IRカットフィルター
撮影場所:自宅ベランダ
撮影日:2022年5月24日火曜日
↓フラットフレームはこうやって撮影しました。
撮影の結果
まず、フレームは以下のようです。
そしてマスターダークとマスターフラットと一緒にコンポジット後がこれ↓・・・インパクトなさすぎですが、強調前ですからしかたないか。
ここでモードをRGBに変換し、16bit整数に変換しました。撮影前に設定することが出来たかもしれないです。SharpCapを研究してみます。
撮像の経過と結果
GIMPによる色レベル調整で、炙り出し
ライブスタックしているくらい炙り出しをすると、強力なノイズに邪魔されたので、そこそこにしておきました。ちょっと力強くなさすぎですね。
GIMPの影-ハイライトで本体を強調
また、斜めっていますが、ロストが怖かったのでお許しを・・・。
まずまずくっきり写りましたかね。強調に伴うノイズは色レベルの調整で見えなくします。
ノイズというか、カブリはほぼ消えています。
若干色付け
白黒は少し寂しいので、若干色付けをしました。そしてトリミングしました。
2022年4月6日にライブスタックで撮影したものと比較してみました。トリミング率が違うので比較できませんが、どっちもどっちという感じでしょうか。
まとめ
今回初めて銀河をコンポジットしましたが、強調が難しかったです。やはりラライブスタックによる強調はとても便利に作られていたんですね。
とにかく、最後までやり遂げることが出来てよかったです。
もう一つの懸案であったダーク・フラット補正ですが、使用前・使用後をやってみないと効果が目に見えて分からないですね。
昨夜夜更かしして、三日月星雲の撮り直しもしているので、これで試してみようかと思います。
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